6.仏壇の置く場所 - 仏壇の知識

仏壇の置く場所

かつての日本ではどこの家にも仏間があり、仏壇は仏間に置くのが一般的でした。
しかし最近は、仏間を持たない家や和室のない家も多く、仏壇を購入する際、
どこに置けば良いかわからなくて困っているという方もいらっしゃいます。

基本的に、仏壇を置く場所に特別な決まりはありません。
仏壇を置く向きを気にする方もいらっしゃいますが、仏壇を向ける方角に吉凶はありません。
仏教には、「仏は十方どの方角にもいる」という考え方があるからです。
何か仏壇の向きを決めるための拠り所が欲しいという方は、仏壇を置くのに適した向きを示した
次のような説を参考にするのも良いでしょう。

「何面北座説(なんめんほくざせつ)」は、仏壇が北を背にして、南を向くように安置する考え方です。
このように置いた場合、南向きに建てられることが多い日本の家屋では、
直射日光が当たらず、風通しも良く、湿気も防げます。

「本山中心説(ほんざんちゅうしんせつ)」は、仏壇に向かって正座合掌したとき、
宗派の本山がある方向と同じ向きになるように仏壇を安置するのが良いという考え方です。

本山の方向はどこから見るかによって変わるので、本山中心説による仏壇の向きは、
地域によって西向きになったり東向きになったりします。

「西方浄土説(さいほうじょうどせつ)」は、仏壇を東に向けて安置すると、
拝むたびに西方極楽浄土があるとされている西の方に向かって礼拝できるとする考え方です。

仏間のない家の場合、仏壇を置く向きと合わせて問題になるのは、
仏壇をどの部屋に置くべきかという問題です。

仏壇を置くのに適した部屋については、2つの考え方があります。

ひとつは、床の間のあるような場所で、家の中でもっとも立派な、お客様をお通しする部屋に置くという考え方です。
もうひとつは、普段、家族が長く過ごしている居間や茶の間のような部屋を選ぶという考え方です。
家の中で最も立派な部屋に仏壇を置くという考え方は、主に浄土真宗の家に多く見られます。
これは、浄土真宗では仏壇を位牌の安置場所としてではなく、ご本尊である阿弥陀如来を祀る場所と考えているためです。
また、浄土真宗では、毎月檀家が当番の家に集まってお勤めをする行事があり、
お客様がお参りしやすい部屋に仏壇を安置する習慣がありました。

浄土真宗以外の宗派では、仏壇はご先祖様の位牌を安置する場所としての意味合いが強いので、
家族が日々ご先祖様を敬うことができ、ご先祖様も子孫を見守ることができるように、
仏壇は家族が最も長く過ごす部屋に置くことが多くなります。

仏壇は、ご本尊やご先祖様の位牌の安置場所であると同時に、繊細な細工を施した木製の工芸品でもあります。
そういう意味で考えれば、仏壇を傷めやすいような場所、
例えば、直射日光の当たる場所や、湿気の多い場所、電子レンジや冷蔵庫のような熱を持つ電化製品の上、
音の振動が伝わるテレビやオーディオ機器などの上に置くのは避けた方が良いでしょう。

もうひとつ気を付けたいのは、仏壇を設置した際のご本尊の高さです。
座ってお参りする場合は、ご本尊が目線よりやや上にくるようにします。

また、立ってお参りする場合には、ご本尊が胸の高さより上になるよう設置します。
ご本尊を見下ろして拝むことにならないよう、背の低い上置きタイプの仏壇は、床に直接置くようなことをせず、
机や台の上などに乗せて安置しましょう。

仏壇を安置する部屋に神棚がある場合、仏壇と神棚が向かいあわせにならないように配置します。
これは、片方を拝む際、もう片方にお尻を向けることになるのを防ぐためです。
また、仏壇と神棚を同じ向きに置く場合は、神棚の真下が仏壇にならないようずらして安置してください。