7.仏壇の木の材質 - 仏壇の知識

仏壇に使われる木の材料

仏壇に使われる材料は、唐木仏壇と金仏壇で違っています。
木そのものの美しさを生かす唐木仏壇には、“銘木”と呼ばれる木目や色の美しい木材が使われています。
これに対し、漆塗や金箔押しで仕上げる金仏壇には、建材や家具の材料として日本人になじみの深い
木材が多く使われています。

モダン仏壇にはさまざまなスタイルがあるので、唐木仏壇のように木目や木の色を生かす木材も、
金仏壇のように家具の材料として馴染み深い木材も、デザインに応じて使われています。

唐木仏壇の代名詞とも言える「黒檀」や「紫檀」は、主に熱帯地方に育つ広葉樹で、
かつて中国を経由して輸入されていたことから、“唐木”と呼ばれるようになりました。
現在の唐木仏壇は、アジア、アフリカなど広い地域から輸入された木材や、国産の木材を使っています。
また、低価格の唐木仏壇には、木くずを合成樹脂接着剤で固めた圧縮ボードと呼ばれる
木材が使われることもあります。
圧縮ボードは、耐久性に劣るものの、他の木材に比べて加工しやすく安価であるのが特徴です。

それでは、唐木仏壇によく使われている木材を順にご紹介していきましょう。

「黒檀(こくたん)」

インドネシアやスリランカなどを原産地とするカキノキ科の木材で、黒地に木目が美しく浮き出ています。
仏壇の材料として最高級で、“木のダイヤモンド”とも評されます。
極めて固く、耐久性に優れ、虫や菌に侵されにくいのも特徴です。
黒檀には、本黒檀、縞黒檀、青黒檀などがありますが、仏壇の材料として最も多く用いられているのは、
縞黒檀です。縞黒檀の中でもインドネシアのスラウェシ島で産出されるものが大変有名です。

 

「紫檀(したん)」

タイ、ベトナム、ラオスなどを原産地とするマメ科の木材で、仏壇の材料としては黒檀と並んで最高級です。
木肌は緻密で、木質は固く、紫というよりは赤茶に近い色合いで、磨くと非常に美しい光沢が出るのが特徴です。
正倉院御物の唐木細工の中にも多く見られ、古くから珍重されていました。
本紫檀、手違紫檀(てちがいしたん)、ローズウッド、パーロッサなどが紫檀として使われています。

 

「鉄刀木(たがやさん)」

アフリカ、東南アジア、中米、西インド諸島などを原産地とするマメ科(ジャケツイバラ科)の木材で、
黒檀、紫檀と並んで三大唐木と称される木材です。
木目が大変美しく、表面近くは単黄色をしていますが、芯のほうでは紫黒色、黒褐色をしています。
仏壇に使うときには、薬品で色抜きをして明るい色調に仕上げます。

 

「欅(けやき)」

日本原産のニレ科木材で、古くから神社や寺院の建築材料として利用されてきました。
強度と耐久性に優れ、はっきりとした木目の美しさも特徴です。

 

唐木仏壇に用いられる木材には、これらの他に、南米原産の「黄王壇(きおうたん)」や「黒柿(くろがき)」
カナダ原産の「楓(かえで)」、マレーシア原産の「花梨(かりん)」、といった唐木の他
「一位(いちい)」、「桜(さくら)」、「楠(くすのき)」、「槐(えんじゅ)」などの和木があります。

また、唐木仏壇に使われる銘木は極めて高価なため、無垢材で仏壇をつくることはめったにありません。
実際には、見える部分にのみ銘木を使い、
その他の部分には、天然木材や天然合板、木質繊維板(
MDF)を利用します。

金仏壇に使われる木材には、日本や台湾が原産地の「檜(ひのき)」や「欅(けやき)」、「杉(すぎ)」の他
インドネシアやニューギニアなどが原産の「アガチス」、圧縮ボードなどがあります。

モダン仏壇には、これまでにご紹介した材料の他
タモ材、クルミ、ホワイトオーク、ウォールナットなども良く使われています。