1.位牌とは - 位牌の知識

「簡単に言えば、“亡くなった人の霊が宿る場所”です。

どのようなものかと言うと、故人の戒名(法名)を記して供養・礼拝するための木札で、
浄土真宗以外の仏教では、仏壇に安置します。
私達は仏壇に置かれた位牌を通して故人を思い、
冥福を祈ったり供養を行ったりします。

中には、なぜ仏壇に位牌を置く必要があるのか?仏壇があれば位牌は必要ないのではないか?
と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、仏壇は本来、ご本尊を祀るための祭壇です。
その仏壇に故人の名を刻んだ位牌を置いてお参りすることで、ご本尊だけでなく、
仏様になった故人にも見守られているという気持ちをより強く持つことができます。

また、この世に生きる私たちは、忙しい毎日の中で、時の経過と共に過ぎ去った日のことを忘れていきます。
しかし、故人の名前を刻んだ位牌を見れば、いつまでも故人のことを忘れず供養し続けることができます。
位牌は、故人のことを覚えておくための“記念”と考えても良いでしょう。

そんな位牌の起源には、3つの説があります。

1つ目の説は、中国の「位版」を起源とする説です。「位版」とは、中国の天子が神様や先祖を祀るとき、
金でつくった長方形の板に神名を書いたものです。

2つ目の説は、儒教の「位板」が起源だとする説です。中国の後漢時代から儒教の葬礼には、
死者の官位と姓名を書いた「霊牌」が用いられていました。
また、同じように神様の名を書いたものを「神牌」といい、霊牌と神牌を総称する「位板」という言葉がありました。

3つ目の説は、中国の「単位・単牌」を起源とする説です。中国の禅宗では、僧侶の役目を木の板に書き、
それを「単位」や「単牌」と呼んでいました。

いずれの説を採用するにしろ、古来より位牌が故人のメモリアルに関わっていたことは間違いないでしょう。
位牌には、葬儀の際に祭壇に安置する「白木位牌」と、戒名や法名を記して仏壇に安置する「本位牌」があります。
「白木位牌」は、延べ送り用の仮の位牌でもあるため、「野位牌」や「仮位牌」とも呼ばれ、
四十九日までの間は、白木位牌を祀っておくのがしきたりです。

これは、四十九日までは死者の行先がまだ定まっておらず、四十九日の「忌明け」が過ぎて初めて成仏すると
考えられているからです。本位牌は、この成仏の証となります。
四十九日を迎えて本位牌に取り換えたら、それまで使っていた白木の位牌はお寺に納めます。